2006年04月24日

# 124 MARDIGRAS [横浜・たまプラーザ]



 何事にもライバルという者は存在する。南口の住宅街に忽然と姿を現わす一軒家トルバドールと対を成すかのように北口に在るのが、このマルディグラである。

 「MARDIGRAS」とはニューオーリンズのお祭りの名前であることが、お店自身のサイトを除くWEB各所に説明されているが、コノ店の構えはトルバドールのウェストコースト調に対して、南部の香りを強く匂わす、丁度ゼストのようなコンセプトである。そう、まさにゼストに匹敵する徹底したインテリア、見事な空間演出。

 マンション1Fのテナントなのだが、その赤レンガタイルの外観が、コノ店の部分だけびっくりするくらいに世界が違っている。過去に訪ねた店ではSTOVE'SFIREHOUSEが同様な赤レンガタイルの建物に収まる条件だったが、店の前に立ったときに感じる異世界度はそれらの比ではない。きっと建物1Fの全面に亘り外装を施しているのが効果として大きいのだろう。

 中はワンフロアにして非常に広く、2店舗分の面積を使っているであろうたっぷりと贅沢な空間の取り方で、羨ましい限り。かなり頻繁にライヴが行なわれている様なのだが、この広さならステージも客席も楽々とセッティングすることができるだろう。本当に羨ましい限り。

 渋い色の木のフロアに薄い水色のテーブルクロスを掛けた丸テーブルと、よく見るとデザインのバラバラな椅子が無数に並べられている。天井を飾るギター、バドワイザー、あとボトル……(嗚呼〜!あの天井の酒瓶のバルーンは一体何という酒なのだ!酒飲みでないから判ら〜ん!!)。羽と首飾りが其処彼処に懸かる。BGM――ちょい南のちょい荒いロックが、ちょい心に染み入るちょい渋さ。

 チーズバーガー\850、付け合せにポテトどっさり。一見どら焼き状の平らなバンズ、表面何もなく不思議な皺の寄り方。裏バター、細長く切ったシュレオニ、トマ×2、緑濃いサラダ菜、どこかにソース、チー、パティ、下バン。そしてバンズ頂上にスッパ辛〜いピクルス!どら焼き状バンズは食べると豚まんの皮に近いウェットな食感。豚まんと言うかこの場合牛まんですナ。パティは極めてやわらかいハンバーグ、静かにかかるソースと薄ーく伸びて縮んだチーズでおとなし目の味付け。

 テーブルチャージが午後10時まで\315、それ以降\525。平日は午前4時まで、週末は5時までやっている。こんなゆったり広ーい店で好きな曲を好きなだけかけることが出来たらなぁ〜と、久しぶりにそんな思いに駆られた店。


※2008年12月末日をもって閉店。10年続いたお店……そして実は「ハンバーガーまた食べに来てくれ」と誘われていたのですが、ついに果たせずに終わってしまいました。東横線の綱島に「BLUE CORN CAFE(ブルーコーンカフェ)」なる姉妹店があるそうなので、お詫びのしるしに近く訪ねてみたいと思います(2009.11.23)


2006.4.24 Y.M

posted by ハンバーガーストリート at 18:19| Comment(0) | TrackBack(0) | 横浜編 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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