カフェ アマティ
ルミネ2店
駅の上にはルミネがある――前回の反省を踏まえ、駅から出ることなく食べに行けるお店を。と言っても1.改札は出る、2.マック、ロッテ、ジェイアール東日本フードビジネスのベッカーズなど"駅バーガー"は取り立てて珍しいものでもないからして、今回はソレら以外のお店でこの寒過ぎる冬場を凌ぎ切るべく……。
と言うコトで前回に引き続き、舞台は新宿。連絡通路の縦横に張り巡らされた新宿は、よほど日常的に使い慣れている人でもない限り、目的地までの最短ルートを即座に思い描き、それに従って無駄なく・淀みなく移動する――ということが極めて難しい、複雑に複雑を重ねたような構造になっている。
曲がる角ひとつ・降りる階ひとつ間違えただけで驚くほど目的地から遠ざかったり……という経験もしばしば。「どうしても行き方を間違えてしまう」「どうしてもココにすんなり辿り着けない」という"難所"を各人それぞれに持っているに違いない。私は京王百貨店への入り方で迷うことがある。
南口のルミネも1F・2Fは新宿の縮図のような複雑さである。改札階から上がる階段が無数に設けられ、どこを上ると階上はどんな"画"で、どこを降りれば地上のどこに出るのか、理解し活用するのはかなり難しい。今回お茶したのはルミネ2の端も端、甲州街道に面して窓の開いた、角のお店。コッチの方に行ったのは初めて。
白い壁、赤いソファ、こげ茶の梁、BGMはモーツァルトなどの協奏曲――典型的な珈琲屋さん。ルミネ1にもあり、そちらは更に純然たる珈琲屋さんのよう。軽食およびハンバーガーが置いてあるのはルミネ2の方。小田急にも京王にも、大久保にも池袋にもある。7Fにルミネtheよしもとがあるので、その流れで若いコ多数が押し寄せているかも……と予想していたんだが、チャラチャラしたところのない正統なカフェなので、利用者の平均年齢は比較的高めで推移。
10数品のランチメニューの中、ハンバーガーセット¥1,050の写真だけが一段大きい扱い。押していること間違いなし(本来「推す」だったんじゃないのかな)。更にはエビピラフ、ジャンバラヤなどの写真にもハンバーグが写っている――自信のパテというトコロですな。ドリンクはアマティブレンド。
視覚重視、見た目に楽しい創意工夫のデイッシュアップ。表面何も飾らないバンズは「喫茶店ならでは」という感じのオーソドックスなドライな食感で好印象。裏バター、厚みのあるソテードオニ、きれいに切ったトマ、パティ、下バンにもバター。付け合わせでフレンチフライ、その横にサニーレタスとタテに切ったガーキンスとがあるのだけれど、なにせこんな見た目のバーガーなので、どこまでが付け合わせで、どこまでが挟み込むべきものなのか、今ひとつ判然としない。一考の末、レタスだけを適量ずつ何度かに分けて挟むことに。
オニオンは火を通している割りに気持〜ち硬く、気持〜ち食感的な邪魔を覚えた。トマトは美味しいが、でもソッポ向いている。パティはハンバーグ(つなぎアリ)、気持〜ちベチャつき気味なものの、マイルドな塩加減が抜群。信頼できるバンズの食感と合わさって、なかなか美味しい。サニーレタスは見栄えはするんだけど、ザラついた表面の感じがパサパサしたドライな食感につながる上、少しニガイところがあるので、あまりハンバーガーに向いているとは思えない――とは最近つくづく思うこと。ココのバーガーも気持〜ちシャキッ! としたところが欲しく思えたので、平凡でも月並みでも普通の白いレタスを使った方が絶対に美味しいと思う。
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私如きが言うのも恐縮至極なのだが、工夫次第でもっと美味しくなるだろうバーガーのように感じた。しかし決して悪い印象は持たなかった。お店の雰囲気も多分に影響しているのだと思う。
2006.1.9 Y.M