2005年10月25日

# 097 ブルースカイ [長崎・佐世保]




 さていよいよ今回最後のお店と相成り……。

 時刻は土曜・晩の7時半――必ず電話で確かめて……の案内のとおりに、真っ暗な店の前で電話をかけると、我が耳元で鳴る携帯の呼び出し音に呼応して、店の中からリーン……リーン……とベルの音が延々(営業時間は一応19:30頃〜とはなっている。でも「電話してネ」とも)。早過ぎたか……と、商店街をぶらりひと回りし、頃合を計って再度かけ直すと今度はつながった。「今からやります」と。返して曰く「今食べに行きます」――。

 時刻は8時過ぎ――食べてる前後に5、6組は来たカナ? そのうち、中で食べたのは1組のみで、あとはすべて持ち帰りだった。どこで食べんだろ? 家まで持って帰って温めてかな? その辺が「習慣化している」と書いた所以。宇都宮のギョーザ状態。カウンター席のみ8席ばかりの小さなお店。そうね……のんべ横丁に無数にならぶ、間口の狭い飲み屋みたいなのを想像していただけたら。狭い店ながら、しかし食べたらすぐ出てって……という空気はない。「ビーフステーキ」¥1,900、「ハンバーグステーキ」¥900がそれを裏付けているだろうか。ハンバーガー以外にもこうした"焼肉系"洋食メニューがいくつか。

 その肉焼き用鉄板は細いカウンターの先端部にあって、上に排気口、周囲を透明なガラス板(多分)で囲み、しかも低い位置にあるようで客から手元は見えない。どれくらいの大きさか判らないが、次から次に入る注文をすべてこの鉄板の上でこなしてゆく。焼くのは"お母さん"……と言うより、小料理屋をひとりで切り盛る女将の風格。もうひとり、娘と思われる女の子が手伝いしているが、鉄板前は飽くまで女将の定位置。カウンターの後ろの壁には白タイル、質素なこげ茶の食器棚。見渡しても特にこれといった飾りもない、ある種殺風景な店内。なので「国内でも古いハンバーガーショップ」の証拠となるような写真も記録も店内には何もなくて、かつ忙しく働く女将に声をかけるのも忍ばれて、結局確たることは判らなかった。

 チーズバーガー¥370にコーラ¥240。カウンターの上には塩、コショウ、ケチャップ、マヨネーズなどが置かれているが、しかしこれらはお客さんが使うのではなく、女将が調理するためのもの。ハンバーガーは何故か(と言うか、明らかに場所の問題だろう)カウンターの上で、つまりお客さんの目の前で組み立てられる。焼かれたバンズの上にチーズ、パティ、トマト、レタス……と順に乗せ、塩コショウをサササッと振りかけ、マヨネーズとケチャップを塗って出来上がりと。「合理性を考えて、逆さに出されるのが特徴」とのフレコミどおり、今こうして写真で見返すと確かに上下逆さまである。上記組み立ての説明も順序逆さま。が……その場で言われない限りは気付かぬワナ。逆さ向いてるとは。夢にも。

 なので上下反転のまま口に入れる。バンズ表面何もナシ、裏サクサクたまねぎのシャキッ! と強力にシンクロ。アクセントは強烈だが、逆に肉の印象は薄かったやも。チーズとパティの間に振られた塩がエラクきつかったのは、やはり飲んだ後の味覚を想定してのことなのだろうか(営業時間は一応〜深夜2:00頃)。ピリッと締まったバーガー。後味に重たいところなく、さっぱり。食べたらおウチに帰ろかなーって味。BGM――はテレビ。そして鉄板の焼き音。

§ §

 それにしても上下逆さまにするとなぜ合理的かその意味がよく解らない。包みを開けると逆さに出て来て、そいつを持って口まで運ぶとちょうどてっぺん向く――という合理性? でも表になっていても、親指をいちばん上にして残り4本の指をバーガーの下に差し入れるか、親指を差し入れて残り4本でてっぺんを押さえるか程度の動作の違いであって、なにかそのために「空中で一度持ち替えねばならない」とか、「逆手になる」とか、特にそういう不具合も生じないわけである。

 ひょっとしてソノ親指の向きを差して合理的と言ってるの? あるいはバーガーを包みの外側から持って食べる場合を考えた方が関係があるかな? 包みを開いて、その包みごとバーガーを持ち、口に運ぶ。この場合、開けたとき裏向いてた方が、確かに包みを開ける手間が少しだけ省けるかも。


2005.10.25 Y.M

posted by ハンバーガーストリート at 20:35| Comment(0) | TrackBack(0) | 佐世保編 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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