ANDERSEN
青山アンデルセン デリ&サンドイッチバー
アンデルセンの話を始めると長くなる。詳しくは株式会社タカキベーカリーのサイト「あゆみ」のページで、その輝ける歴史を是非一度ご確認いただきたく――。
元は'48年、広島でタカキのパンというパン屋から始まった。いまやグループ5社――根っこはタカキベーカリー。中国地方に行くとコンビニ・スーパーで例のアンデルセンの、ワコールみたいな赤いマークの入った袋詰めのパンが「タカキベーカリー」として売られているのを目にするだろう。
袋パンだからと、こいつを某大手なんかと一緒に思ってはいけない。さらに言えばヘタなパン屋よりよっぽど美味しいのだ!ある畜産農家ではブタの飼料として食パンのミミなどをパン工場から貰ってくるそうなのだが、某大手は添加物が多くてダメ、日持ちはしないけどやっぱりタカキが一番……なんて書いてる人もいる。ブタにもやさしいタカキベーカリーのパン!
で、店舗製造・ブランド展開したものがアンデルセン、そのフランチャイズがリトルマーメイド。あとカフェデンマルクも、チョコレートのジャン=ポール・エヴァンも。本社広島。確か広島市民球場のライトポールがリトルマーメイドでレフトがアンデルセンだったかな?
株式会社アンデルセンは会社は一つなんだけど、サイトでは「広島アンデルセン」と「青山アンデルセン」という書き方がされている……なんか将軍家みたいネ。
広島アンデルセンは歴史的近代建築・旧三井銀行広島支店の建物を使用。東京の総本山、青山アンデルセンはご存知表参道。でそのB1Fデリ&サンドイッチバーでアンデルセンバーガー\750が食べられると。イブニングメニューにも類似のバーガーがあるが別物?
B1Fは軽い(簡易的な)イートインスペースくらいな感じ。天井の高い、明るい空間。デンマークレッド(――そんな色無いと思うが。コノ赤、丁抹王国では何か呼び名あるのか?)に塗られた椅子、相席(つまり独り)を前提とした横長の木のテーブル。今の新しいロゴマークや最近の店舗の作りに共通するちょっと無機質なテイストで、あまり落ち着ける感じでもないが、こういう場所こそ穴場というのだろう。
さてアンデルセン、なにせ「カメラ、ビデオでの撮影もご遠慮ください」をわざわざホームページで断るほどの念の入れ様・手回しの良さである。ここまで見事に禁じられてはむしろ痛快!止むを得ませぬ……立石バーガー以来の食べる場&撮り場探しを……。
アンデルセンバーガー\750、バーガーパックより高価なのではないかと思われる、2枚重ねの大きなサンドイッチ用包装紙に包まれ。グラハム地のバンズは薄く平たく、かつ硬めの食感で、どちらかいうと"サンド"かな。端がサクっと気持ちよい。
ピクルスではなく生のきゅうりにみじん切りオニオン、その上からマヨネーズがかかり、そして硬くてゴロッとした肉質のパティ。ちょとガサつくが、味は悪くない。さらに薄味が好印象のベーコン、トマト、レタス、ふたたびバンズ。
ベーコン・トマト・レタス――三者揃い踏みしているところを思えば「B.L.T.サンドwith パティ」くらいな呼び方が適当かも知れない。野菜はどれも――特にみじん切りオニオンの――後味がさっぱり爽やかで、鮮度といい、美味しさといい、さすがはアンデルセン!きゅうりが酢漬けでなく、生(正確には軽く塩で揉んであるかな)を使うだけでヘルシーイメージがグンと増すのネ。最終的にはこのきゅうりの印象が特に強く残った。
テイクアウトということでカップに入れてくれたのは……ケチャと粒マスタード。おともはスタバのアイスタゾチャイティーラテ、tall\390。
アンデルセン 青山店 (欧風料理 / 表参道駅、外苑前駅、明治神宮前駅)
昼総合点★★★★☆ 4.0