初! 仙台! 祝! 楽天? ――仙台だけに牛タンバーガーなど期待される向きもあろうが左にあらず。市営地下鉄匂当台公園駅下車。三越のある一番町通りを一本入ると、そこはディープな歓楽街=国分町。東京で言えば新宿のような雑然とした街の一隅に五十年営む喫茶が今回の目的地。
なにせ前フリがすごい――「1950年創業」「日本で最初のハンバーガー」「100万個達成!」(どうもホントらしい)……「ハンバーガーとステーキの」と聞いていたので、カウンター席しかない古めかしい店構えは大いに意外だった。どう考えても肉料理が出て来る店とは思えない。しかしカウンターの上には肉の冷蔵されたショーケースが煌々と誇らしげに輝いている。マスターはゴルフが趣味。来客もシニアゴルフの仲間かその妻か、はたまた商店街の顔なじみか――店も人も程好く古い。
まずハンバーガー¥280とコーヒーを注文。ハンバーガーはマスターが、コーヒーは女性(続柄は??)が入れてくれた。このコーヒーが美味しい! 深みのある苦さ、そしてさっぱりとした後口――むしろコーヒー"が"美味しかった。女性から注文が飛ぶと老マスターの手元でジューッと音がし始め、ほどなくカウンターの向こうからハンバーガーが。手渡された瞬間、バーガーの乗る皿が温かい辺りが行き届いた心配り。
やわらかな甘さのバンズ。中身はオニオンスライスにパティのみ。あとはケチャップ&マスタード――で以上。実に実にシンプルな構成。辛〜いオニオンと苦〜いマスタード、ケチャップはいわゆる市販のアノ味(いや、少しアレンジしてるかな……)。パティも、そのケチャップのわかりやすい赤色の下に染まれば普段家庭で食べ慣れた、お母さんのつくるハンバーグのよう。でもこのノド越しの良さは肉が良い証拠だろう。和牛100%
次にチーズバーガー¥320。オニオンが消え、チーズとレタスとマヨが加わる。チーズもこれまたわかりやす〜いチーズで、むしろヘタに手の込んだチーズより主張がはっきりしていてよろしいかも。分厚いことこの上なし。
強〜いケチャップ&マスタードの味でいただくハンバーガーは、系統としてはマック寄り。味がベターッと平面的。せっかくの焼きたてパティのお味がケチャップにかき消されてしまっているのは残念だが、創業54年のズシリと重みある店の空気にどっぷりと身を浸しつつ、マスターと常連たちの半世紀にまたがるトークを傍に聞きながら味わう老バーガーもたまには悪くない。BGM……なし。代わりに常連たちの会話と総合テレビ午後4時台のバラエティ。
※そうそう、去年12月、再び仙台を訪ねた折、とある飲食店の店員さんとちょっと話し込んでたら「ほそやさんはフルキャストスタジアム(楽天ゴールデンイーグルスのホームスタジアム)にもお店出したんですよ」なんて教えてくれた。未確認情報ながら一応追記(2006.1.23)
2004年12月11日
# 025 ほそや [仙台]
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コメントありがとうございます。
そうですか、蔵王に。最後に行ったのは中学3年の時だったかな?冬の「団訓」で。
そうですよ。おみやげに樹氷の写真をあしらった、カセットテープのインデックスを買いましたから……。
せっかく蔵王ですから、ポテトは紅花油を使って揚げていたら、ヘルシーでなお良いですよね――オレイン酸ってヤツです。悪玉コレステロールだけを下げる。
ありがとうございました。
機会があれば行ってみようと思います。