クア・アイナ……このハワイ生まれのハンバーガー……いやサンドイッチ屋を紹介するにあたり、記念すべき日本1号店である青山店を訪ねる。ところがエライ混み様で……即座に方針を転換、ちょっと歩いて渋谷宮益坂店へ向かう。
チーズバーガーセット¥1260。実はこれが2度目也。
チーズは5種類の中から選ぶことができる。チェダーを選ぶ。セットのサラダを平らげてほどなく、今夜のメインディッシュ――チーズバーガーの来着である。とにかくドドンと凄まじいボリューム。アメリカンサイズ……正しくはハワイアンサイズだろうか、その大き過ぎる大きさゆえか、KUA`AINA のバーガーは上下2つに分かれて運ばれて来る。中は輪切りトマト×2枚、レタス、オニオンは河原でやるバーベキューのときのように、コゲるくらいまで焼いたモノ。もちろんパティにチーズ。
まずはその鮮やかな彩りで楽しませる。トマトに刺さった串を抜き、上下のパーツを本来あるべきポジションに据えて、口を大きく開け、かぶりつく……KUA`AINA 特製スパイスをふりかけていますが、お好みでケチャップやマスタードもどうぞ……「食べ方」にはそう書いてあるのだが、しかしこのバーガー、調味料の味はほとんどしない。まずは素材のナチュラルな風味を……と何も加えずにしばらく頑張ってみるものの、どうにも&どこまでも物足りないのでハインツのケチャップをかける。と、今度はケチャップの味しかしなくなる……。どうもこのバーガー、旨味と言うか滋味に乏しいようだ。
選択を誤ったか……やはりこの店の看板メニューアボカドバーガーをいっておくべきだったのか……という反省を胸に後日、島崎和歌子もよく行くという青山店を再訪。
禁煙席=2Fへ。座った座席の真向かいがゴミ箱になっている。しかも中身がいっぱいで扉が引っ掛かって閉まらず、ちょうど目線の高さに中のゴミの溢れ様がありありと見えるのである……これはいただけませぬな。通りがかる店員もゴミを押し込むばかりで、根本的な解決策を講じることなく、インカムからの指令に忙しそうに立ち回るのみ。また中身が覗く。
そうこうするうちアボカドバーガーセット¥1370登場。「食べ方」に書いてある通り、コレは中身のアボカドがツルツル滑って逃げ出すバーガーである。皿の上にこぼれたアボカドを手で拾っては、また中に挟み込む。
アボカドはソレ単体の持つ、いつ変わらぬ美味しさを放ってはいたが、さりとてその味がバーガー全体に絶妙な"何か"をもたらしているというワケではなかった。アボカドはアボカドの美味しさ、ハンバーガーの味はまた別と……。イチローの活躍にも関わらず、チームとしては負けが続く今年のマリナーズによく似ている。
ところでパティがジューシーだなどとはとんでもない! 実にドライなパティである。ガサガサ、ゴロゴロしていて、のど越しが実に悪い。内側にはまだ赤い部分も残っており、そういう意味ではナマ焼けなのだろうが、しかしこれ以上火を通すともっと固くなってしまうのだろう……まさに"苦肉の策"である(――以下噺家調子で:へ〜っ……"苦肉の策"って妙に感心な使い方しやがるねぇ、え〜っ?)。
バンズはカイザーロール。「日本人の味覚に合わせて特別に作ったジャパンオリジナル」らしいのだが、パティと相俟ってさらに胃にガサガサ来る。ケシの実がガサガサ感にさらに拍車を……と言うワケで誠に残念ながら、個人的にはKUA`AINA に喜びを見出すことはできなかった……M&F両バーガーの倭人好みな味に慣れてしまったところでもあり、ちょっとアメリカンサイズは大味かなと思えただけなのかも知れないが。まあ本場ハワイの大味を楽しみたい人向けということで。
§ §
ちなみに青山店、狭隘な土地に建てられた4階建て(5F?)のビルで、店内は狭く、とても落ち着ける雰囲気ではなかった。隣席との距離の無さ――会話がまる聞こえ。宮益坂の方がワンフロアながら広々していて良い。FENみたいなアチラのラジオ(の有線?)が鳴っていてDJを合間に挟みつ80'sヒットなどが、照明を抑えた涼しげな店内に響いていた。一方青山は……ずっとフラだった。フラに狭い店は似合わない。
→ 【フィッシュバーガープロジェクト】 KUA`AINA のマヒマヒ
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