2007年08月31日

# 184 K'S PIT [愛知・半田]



 その一軒家ダイナーは、小高い丘の上にあった。

●高級住宅街

 名鉄河和線・知多半田駅または成岩(ならわ)駅から徒歩15〜20分――店の近くの図書館のアクセスにはこうあるのだが、夕闇が降り始めていたので道路端で迷わず右手を上げると、タクシーはやがて思いがけないくらいくねった山道を登り始めた……いやー、歩こうなんてミョウな考えを起こさないでよかった! 等高線のない地図からはこのような標高差は読み取れない……って、そりゃそうだ。

 知多半島の"背骨"に当たるであろうこの丘陵地は、半田市内随一の高級住宅街である。15年前までは「ただの山だった」ところに、先の市立図書館や博物館、野球場、公園など、市民の憩いの施設が各種設けられて、美しい街並みを呈している。K'S PIT(ケーズピット)はそんな中に「ふと」あるのだ。

●またもジョージーズ


 オーナー大村さんが高校生の頃、世は50'sブーム(名古屋ローカル? スーベニアの福永氏もまるで同じことを言っていた)。アメリカン雑貨の魅力に憑り付かれて、やがてコレクションを並べたカフェでも始めようと、せっせと蒐集に専念していた。ところがそのささやかな夢は、とある店の前を通りがかったとき、木っ端微塵に粉砕されてしまう。その店とは――またしてもジョージーズ・ダイナー! 18歳、高校3年生のときである。

 こうして話を聴き集めてゆくと、このジョージーズはいったいどれだけの人の人生に影響を与えたのだろうかと、無くなりてなお、生ける若者達を走らす――その底知れぬパワーには畏敬の念をすら覚えるのである。


※ 参考:# 183 Cafe Downey [名古屋] # 170 Sekky's Diner [岐阜]

 ここから大村さんの人生はダイナー道まっしぐらになる。調理師として働き始め、23歳のとき渡米。ビザの期限までの3ヶ月間、アパートを一室借りて拠点とし、西海岸を中心に雑貨店めぐりやフリマのハシゴなどしながら蒐集した雑貨・アンティークは全てコノ部屋に放り込んで、合間にダイナーに足を向ける――というような「三昧」な3ヶ月を送った。

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2007年08月25日

# 183 Cafe Downey [名古屋]



 ダウニー日赤イースト店の現店長・前島さんは「スタッフ日記」の中で「自分が名古屋で食べたうまいハンバーガーの店」(2003.12.07)の回想をおこなっている。

 それはもぉ〜目くるめく名古屋の歴代バーガーショップ/アメリカンダイナーのオンパレード! 「UPTOWN DINER(アップタウン・ダイナー)」や「GEORGIE'S DINER(ジョージーズ・ダイナー)」など、彼ら現役ダイナースタッフ/オーナーたちの間でいまだ熱く語り継がれる、これら伝説の名店(←正直、大袈裟とは少しも思わない)の名前に強く強く惹かれて、これで5度目の名古屋取材旅へと向かった……暑いのに

●ハートが快晴になるカフェ

 ダウニーは名古屋市の真ん中やや東寄り、天白(てんぱく)区は八事(やごと)を中心に市内外に5店、そして神奈川県は藤沢に1店を構えるカフェである。

 1980年から8年間、米国西海岸・カリフォルニアでケーキとサンドウィッチの店を営んでいたオーナーが、帰国して郷里・名古屋に'91年にオープンさせた。店名は米国の店が在った小さな街の名に因っている。


 サンドウィッチをメインとしたフードメニューもさることながら、ケーキ、クッキーなどのスイーツが大人気。訪ねたこの日、私の見た限り、ほとんどのお客さんがケーキの持ち帰りだった。ミッドランドスクエアのDEAN & DELUCA(ディーン&デルーカ)やセントレア(中部国際空港)などでも販売しており(有名百貨店で期間限定販売も)、いまや「名古屋みやげ」としてのネームバリューも徐々に確立されつつある。中でもダウニーバスは気になります。

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2007年08月21日

【最新情報】 「カフェ&レストラン」とハンバーガー




 旭屋出版発行の月刊「Cafe & Restaurant」9月号(2007年8月19日発売)はハンバーガー大特集! なんと堂々50ページ!!

●"あの"カフェ&レスが動いた

 ――というくらいの"椿事"らしいのですよ(夏だけど)。と言ってもアルバイト含め、飲食業界で一度も働いたことのない私には、その真の凄さは判らないのですけれどね。なので以下、その業界のことをよく知る方々の証言を集めて構成して参ります……。

 「カフェ&レストラン」は喫茶店、カフェ、レストランの専門誌。読者の半分は経営者、残りの半分は開店を目指す人――つまり年間購読するような「業界誌」に限りなく近い存在なワケですが、最近は「専門誌」へシフトしようという志向が強く、しかしそれでも書店売りは大きいところに行かないと無いかな……という状況。


 業界に対する影響力など考慮してか、そう易々と流行りモノに手を出す雑誌ではないそうです。そんな雑誌であればこそ「カフェ&レスがハンバーガーを取り上げた」ということには、それだけの"重み"があると言うか、つまりは「ふだん滅多に怒らない人が怒った」くらいの特別な意味合いを持って語られるワケですね。

 もっと言えば「あのカフェ&レスが動いた」くらいですから「ハンバーガーブームもいよいよホンモノ」と、そう見ることもできます。いや、今こそそう見るべきでしょう。

 よく言えば慎重、悪く言えば実に腰が重い――手当たり次第、目先の流行りモノに飛び付くのでなく、「よし、コレは間違いない!」と判断できるまでじっくりと様子見して、後から動くタイプ(家康的)。その代わり判断は確実――そんな信頼できる筋が、しかも50ページもの誌面を割いて大々的にハンバーガーを取り上げたワケですから、これは関係者にしてみればついに我が世の春! と踊り出さんばかりの悦び、感慨もまたひとしお(一入)といったところだろうと思いますよ。

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2007年08月19日

# 182 オリエントバーガー [愛知・半田]



半田の人はみな、コノ店のことをオリバーと呼ぶ。


●半田市

 半田(はんだ)は愛知県西南部、知多半島の中央に位置する人口約12万人の都市である。セントレアのある常滑(とこなめ)市と背中合わせの関係。出身者にあの「ごんぎつね」(知ってる?)の新美南吉ですよ。

 名鉄河和線JR武豊(たけとよ)、2つの半田駅よりこのオリバー方面へと向かう中町通りの商店街はだいぶ錆び付いてきており、その一方で最新のマンションが幾棟か建っていたりで、これは名古屋への通勤圏と見るべきか、それとも常滑に向いているものなのか、ちょっと判じかねるが、まぁとにかくクルマばかりで人影を見ない。

 「中町」の交差点で折れ、JRの線路の方に向くと、知多バス「中町」停留所のやや先に推定築40年の日之本ビル。その1階右端のテナントが創業昭和58年、地元では「オリバー」と呼ばれるオリエントバーガーである。

●第2次オイルショックと外食産業

 オリバー店主が初めてハンバーガーと出逢ったのは18歳――名古屋のマクドナルドで、である。しかしこのとき「こんなおいしいもの食べたの、初めて!」と唸ったのは、バーガーでなくシェイクの方だった。


 いざ就職! というタイミングで第二次オイルショック(1978)。世の中のあらゆる産業が振るわぬ不況下にあって、唯一オイルショックなぞどこ吹く風の絶好調な業界――それが外食産業だったのである。

 すかいらーく1号店'70年7月、マクドナルド日本1号店が'71年7月、以下ロッテリア、デニーズ……と、まさに70年代は外食産業の黎明期である(などと私が言ってよいものか)。「今でいうIT産業的存在」(店主談)――つまりその将来性が最も期待される、前途有望の成長分野として外食産業は飛躍的な伸張を見せていた。店主もその盛んな勢いと可能性に強く惹かれ、当時の最先端分野に足を踏み入れたのである。

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2007年08月13日

【二ッ目!】 LAYER'S [名古屋・丸の内] のベーコンチーズバーガー




 名古屋は丸の内三丁目のレイヤーズにはいろいろと変化が……。

 まずガーリックチキンバーガー¥900が新登場。そしてポテトがナチュラルカットに(こんな背景があったんですが)。そして店内、酒瓶・ビール瓶をあちこちに配置して「」をアピール……なのだけど、店のナチュラルなトーンに酒瓶はどうも似合わないような気がします。そうそう、ビールはハートランド(生)の他に、世界のビールが瓶で9種この辺をどうインテリアデザイン的に違和感なくアピールするかですが……。

 さてベーコンチーズバーガー¥1,050。ランチタイムは意外や「侮れない」スープが付いて同値段。お供のアイスコーヒーは半額¥150にて。

 鼻先に漂うは甘目BBQソースのスモーキーな香り、そしてパティに振ったコショウの香り。従来モデルを踏襲しつつ、粉から見直しを図ったバンズは、チーズとベーコンの粘着質な絡み、そしてグズッと崩れるパティの質感にトーンがよく合っており、そのややモソッとした口どけが、バーガー全体の印象をまったり・まろやかな味わいに方向付けている。

 お昼どき、デリバリーの注文がバンバン飛び込む活気ある店内で食せば、ついついガツガツ&ペロッといって、気付けば食後の体温がウンと上昇していた。こんな賑わいの中で食べるハンバーガーも久しぶり!



三丁目の夏

# 172 LAYER'S [名古屋・丸の内]


― shop data ―
所在地: 愛知県名古屋市中区丸の内3-8-265
     地下鉄桜通線・鶴舞線 丸の内駅歩5分 地図
TEL: 052-961-0121
URL: http://www.layers7.com/
オープン: 2006年12月5日
* 営業時間 *
平日: 11:00〜22:00(21:30LO)
祝日: 11:00〜17:00(16:30LO)
定休日: 不定休(休むなら月曜日。要確認。8月13〜15日は休)

2007.8.13 Y.M

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2007年08月12日

【二ッ目!】 LOCO-BURGER [名古屋・大須観音] のスペシャルバーガー




 夏全開! アッッッツいですねぇ〜〜!!! というわけで↑ちょっと涼しげなバーガー写真で残暑御見舞い申し上げます――。

 名古屋は大須、観音通商店街のバーガースタンド、ロコバーガー

 「夏はお客さんパッタリ来なくってさぁ」とおっしゃるのですが、でも、涼風吹き抜けるアーケード街にパラソル立てて、ラジオから流れるボサノヴァをバックに、商店街の活気を肌で感じながらいただくハンバーガーも気持ちイイ〜ですよぉ縁日の屋台のような風情に浸りながら感じる、日本の夏――。

 で、いってみましたスペシャルバーガー¥580。

 人気のロコバーガーゴルゴンゾーラチーズバーガーを合体させちゃったという、要は食いしん坊的発想に基づく一品で、バーグ(パティ)、レタス&キャベツ、トマト、タマゴ、ベーコン、オニオン、キンピラ、モッツァレラ&ゴルゴンゾーラのWチーズ&ガーリックチップというオールスター豪華共演。バランスよりもサービス重視ということで、これでもかというくらいにクリーム状のチーズがふんだんに使われています。

 これだけの内容なので(やや食材過多)、食べるところにより味が違うのは致し方ないところですが、一方で良質なパティのやわらかな食感は終始健在。おなじみチャパタバンズのあっさり軽い食べ口に、ゴルゴンゾーラチーズのコク、トマトベースソースの食欲そそる軽快な酸味。にぎやかなチーズの味の間を掻い潜って見せるキャベツのシャキッとした歯応えが要所を締めて、この内容で¥580は安いでしょう! お腹いっぱい! だけど後口さっぱり。ご主人の笑顔のようにさわやかな余韻の、贅沢なバーガー。お供はチョコレートフレーバーのアイスコーヒー¥300。これまたカップに並々!



暑いとき飲むからおいしいのですよ

# 152 LOCO-BURGER [名古屋・大須観音]


― shop data ―
所在地: 愛知県名古屋市中区大須2-17-35
    地下鉄鶴舞線 大須観音駅歩5分 地図
TEL: 052-203-8161
オープン: 2004年4月29日
営業時間: 11:00〜20:00
定休日: 水曜日(要確認)


2007.8.12 Y.M

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2007年08月08日

# 181 HOBGOBLIN




 ホブゴブリンとは英国ウイッチウッド・ブルワリー(Wychwood Brewery)社が醸造するビールの銘柄である。

●エール

 このエールタイプのビールの名を冠したパブは、イギリス国内に30店舗以上展開しており、日本においても2000年11月、港区赤坂にHobgoblin Akasakaがオープンして、これで日本のビールファンは豊富なブリティッシュビールの数々を都内で楽しめるようになった。


 客層は都内在住の英国人や米国人が過半。地下特有の、湿り気を帯びた冷気を漂わす赤坂店は、黄色の壁、赤いクロスの天井に一段上がったダイニングエリアは木のフロアで暖色系の組み合わせ。その黄色い壁を大小無数の額に入った写真が埋め尽くし、華麗なランプが天井から下がるヴィクトリア調の店内に、全長7〜8mはあろうかというカウンターが店の奥へと延びていて、生ビールのタワーがざっと10台、ニョキニョキと中に聳え立っている。これが本場のオーセンティックなブリティッシュパブなのかどうか、私にはまるで判断が付かないのだが、「そうだ」と言われれば「そうね」とも思える佇まい。こうなると入り口頭上の「非常口」の3文字がひと際ミョウだ。

 フットボールや大リーグなどのスポーツ中継で盛り上がる……のは今や「基本」ですな。奇しくもサッカーアジアカップ準決勝の行われた当夜、赤坂の街は至るところ、店頭に「LIVE」の文字を掲げた店ばかり。これぞ奪い合いの様相……。

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2007年08月02日

【最新情報】 「カーセンサーエッジ」とハンバーガー




 リクルート発行の輸入車・高級車情報誌「カーセンサーエッジ」07/08/16号(2007年8月2日発売)にハンバーガーの特集が掲載されている。

●「クルマ」「旅」「バーガー」

 テーマは「欧州コンパクトカーで激旨バーガーを探す旅」――「排気量の小さい欧州コンパクトカーで(=ローカロリー)、ハイカロリーだけど美味しい地ハンバーガーを食べにドライブする」というその趣旨を聞いて、すっごくイイ企画だなぁ〜と思わず唸ったものだ。

 クルマに乗って食べに行くというのがまずイイ。しかもドライブの末のお目当てがハンバーガーであるというのが実にイイ。「ハンバーガー」という目的に向かって「クルマ」という手段で「旅」をする(もっとも彼らにとってはクルマも目的のうちに入るのだが)――その「過程」こそが何よりまずタマンナイわけですヨ!


 全18ページ――その「クルマ」「旅」「バーガー」という、「パン」「茶」「宿直」にも迫る激渋なトリニティを、誌面いっぱいのスナップ写真と出所不明の情熱で綴るという、昨今稀に見る好企画に仕上がっている。

 実際に編集者が"PEUGEOT"や"FIAT"などの欧州コンパクトカーに乗り込んで、東京から片道1200kmの行程を佐世保目指して突っ走るワケですよ。台風4号北上中の日本列島を西へ西へと。で、現地でハンバーガーを頬張る……普通に考えてもムチャでしょ?

 大体見出しが「PEUGEOT 207GTi × BIGMAN in Sasebo」とか「コラボ」になってるワケですよ。掛け算されちゃってるワケ。しかもタコメーターとかテールランプとか当然が如く撮って載せてるし。「給油」とか――クルマ好き・バーガー好きともども涙モノ……

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posted by ハンバーガーストリート at 00:15| Comment(4) | TrackBack(0) | 【掲載・出版】 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする