話は「*ease」より続く……「*ease」と「FIRE HOUSE」を週3と週4で掛け持つバーガー界の若き鉄人(カル・リプケンとか衣笠祥雄の方ね)、守口さんのお誘いにより、この2月5日にオープンしたばかりのファイヤーハウスの新店、ファイヤーバーガーに行くことになった。
●ファイヤーハウスのディフュージョンブランド
「みなさんに食べてもらいたい」と、メニューを絞り、抑えた価続設定で提供する、本郷の名店[「FIRE HOUSE」のディフュージョンブランド。
ファストフード形式。注文レジは、以前は「傘屋だった」という異様にタテに長い店舗の一番奥に煌々と照り輝いて位置し、店内半ばからレジに向かって段差を埋めるための緩い勾配が人工的に形成。ビビッドな配色のタイルに彩られたレジの背後にはキッチン――「FIRE HOUSE」本店(以下「FH」と略。現場では「レストラン」と称)のカッチョイイのを見てしまうと「調理場」と呼ぶが近いか。簡潔で機能性のみを図ったつくり。
レジ上にはメニューボードが、写真でなくオールイラストで。このイラスト、オーナー直々に手がけたものであるが……コノある種キテレツなるテイスト……持ち帰ったチラシを数人に見せたところ、女子は「カワイイ〜!」とことごとく受けがよく、男子は押しなべて「……」だったのですが、その辺り狙い通りですか、>オーナー?
2007年02月23日
# 165 FIREBURGER [茗荷谷]
2007年02月18日
【最新情報】 AS CLASSICS DINER [駒沢大学] の撮影のお手伝いをさせていただきました
先日、駒沢大学(と言うか目黒区八雲)「AS CLASSICS DINER」にて、撮影のお手伝いをさせていただきました。
撮影はCUEWORKS, inc.の浅葉未渚(みな)女史。「峰屋 vol.3」の撮影をしたフォトグラファーであり、当サイトのロゴをデザインしたデザイナーです。
ハンバーガー撮りは今回が「初」。まぁ「ハンバーガーをえらく真剣に撮ってみよう!」企画とお考え下さい。
「いったいどんな風に撮れるんだろう」という、まずは興味の方が先に立ちまして、考え得る限りのあらゆる機材・道具を持ち込み、それなりに大がかりなセットを組みました――の図が↑の写真(撮影、私)。
フードのライティングは、やっぱ「斜め後ろから」だよネ――ということで、店の外にも照明一灯さらに立てまして、同期して発光するシステムを構築。なにしろコレが効いてます。
で、撮れた写真はこんな感じ(テスト撮。被写体は確かホットロッドバーガー¥1,890だったかな?)。
「夜のバーガー」は単に照明不発なだけです。撮影時刻は両方とも夕方5時半ですね。まぁ「お遊び」――でもとっても楽しい「お遊び」――ということで。一応、私の意見も聞き入れてもらえまして、「マクドナルド的な、コントラストぱっきり効き目」な感じで仕上がっております。
今回撮影した素材をお店がどのように使われるのか、詳細はわかりませんが、まぁそのうち何かに使っていただけるのか、いただけぬのか――。ともかくも浅葉女史以下撮影班一同、意気揚々と引き上げて行きました……って、そんなんでイイんですか?
→ # 136 AS CLASSICS DINER [駒沢大学]
― shop data ―
所在地: 東京都目黒区八雲5-9-22 オリオン駒沢ビル1F
東急田園都市線 駒沢大学駅歩15分ほか 地図
TEL: 03-5701-5033
URL: http://asclassics.com/
オープン: 2005年12月17日
営業時間: 9:00〜23:00(LO22:30)
定休日: 火曜日(要確認)
2007年02月14日
# 164 *ease [明治神宮前]
*ease
by *LIFE* Delicious Food SERVICE
*easeに行くことは長らくの懸案だった。それが駒沢大学「FELLOWS」の黒川マスターから「あそこのオーナーとは友達なんで、ゼヒ!」と言われ、外苑前「GORO'S☆DINER」のパティシェ"タカちゃん"からも「こないだ行って来ました。ゼヒ!」と言われ、さらにケーキ日記の"halfaperson"氏は、私がグズグズしている間に「ボクは、あのコに会いに行く…」と2度も行ってしまった。いろんな縁が私を京セラビルへと向かわせる――。
●あくまで"カフェ"である
階段を降りてすぐ左手。ガラス扉を押すと、奥のキッチンまで柱も仕切りもない大きなワンフロア。見上げれば「コノ高さがこのビルの一体どこに隠されてるんだろ?」というくらい高い天井。コンクリ打ち放しのフロアの上に塩ビの黒いソファとイームズのサイドシェルが20余席。都会的な、無機質な面持ちの中にあって、一灯だけ吊るされたシャンデリアがミョウになまめかしい。奇しくもこの夜はプロの"本物の取材"が入っていたので、そっと見守らせていただきました――の図が、右の写真。
白いブロック壁に無音声でプロジェクターが映し出すは『タイタニック』? ……と思ったら『ラブ・アクチュアリー』。ロバート・パーマー? ……と思ったらビリー・マック、ネックレス? ……と思ったらジョニ・ミッチェルみたいな――。ラジオでオンエアはエアロスミスの『アルマゲドン』。
●動の空間
いかに天井が高くとも地下は地下、窓外の味の名店街には木製のブラインドを下ろして、四つの壁で浮世から隔てた、とっときの異空間を現出している……なんて書けば、エラク塞ぎ込んだ場所を想像するだろうが、不思議なことにこのカフェには、くつろいだ空気の中にも「動き」がある。さらに言えば客・スタッフ分け隔てなく、偶然居合わせた者同士であたかもコノひとつ空間を共有しているかのような、そんな不思議な一体感があるのだ。
本来個々に静まり返るべきこの空気が、何者かによって音も無くかき混ぜられている。本来個々に閉ざされるべきこの空間が、何者かによってひとつに束ねられている――その「何者か」とは!? (なんて、そんなにキバる場面でもないですヨ)。いえ、フツーにワンちゃん。このカフェのスタッフ犬、フレンチブルドッグのおもち(♀3歳)とコロ助(♂10ヵ月)がその「何者か」。
●スタッフ犬、おもちとコロ助の冒険
この夜、おもちは中央のソファでひっくり返っていて、もっぱらコロ助クンの独擅場。お客さんの間を行ったり来たり、居なくなったかと思えばまた現れて、机の下から円らな瞳で何を問うているのか、いないのか……コロ助、キミは一体何が欲しいのかえ?
でも不思議。コノ「お客さんの間グルグル」を繰り返すうち、何だか自分のトコばかり多く回って来ているような錯覚に陥るワケですよ。で、頭撫でつつもミョウに周りに気兼ねしてみたりして……でも内心すごく嬉しかったり。
つまりはおもちとコロ助、2匹のスタッフ犬の存在が、コノ空間に居合わせる人たちすべてのハートを結び繋ぐ共通の関心事となり得ているワケでして、自然スタッフとの間に会話も生まれましょう、知らぬ客同士、目も合いましょう、笑顔もこぼれましょう、やがて恋も芽生えま……って、そこまでは?? (おもち&コロ助のお休みは水曜です、一応)
2007年02月04日
# 163 Authentic [赤坂]
今回は目くるめくトリビアの溜池――
●道順は自己暗示
まず店の場所――「わかりづらい」「迷った」などの前情報を聞かされていたのだが、ところが地図見りゃ何のこたぁない、「千代田線赤坂駅5b出口から限りなく一本道じゃない」と思った途端、近い近い!磁力に吸い寄せられるように辿り着いた。"難"と覚えるか"易"と覚えるか、要は自己暗示如何。
●いかにも麻布・赤坂・六本木
しかし賑やかな赤坂通りから一本も二本も入り込んだ場所なのは確か。
山とも丘とも呼べぬ小さな起伏の間を細い坂道が行き交う、いかにも麻布・赤坂・六本木的な狭隘な地形の中に在る。お向かいはけっこう年季入ったアパートで、これまたいかにも。こんな細道が江戸の頃からずっとココを通っていたのだろうかと古地図を調べると、今オーセンティックのある場所は、かつては筑前福岡藩五十二万余石・黒田家の中屋敷だったんですな。店の前の道を六本木通りの方に少し下ると、すぐ池があった模様。
今は地図にはローソンと出てくる(縮尺を1/1500にして見てね)。入り口の自動ドアがその名残り。えっ?この狭さでどんなローソン?……とお思いだろうが、ローソンの跡を壁で仕切って2店舗に分けたんですな。で、奥半分はバーになり、手前はコノ店になる前はジンギスカンだったと。ダクトはその名残り。
●運命の始まり
オーセンティック・佐藤マスターは、本郷の名店ファイヤーハウス(以下「FH」と略)でマネージャーをしていた。
'02年、会社勤めを辞めて飲食を始めようと思い立ち、なんとなく和カフェ系を見て回るうちに、当時FHがやっていたカフェに行き着いた(今のデリバリーの店舗が在る所)。このときFHの本店にも寄り、そこで初めて非ファストフードな、本式なハンバーガーを食べて強い衝撃を受けたのが運命の始まり。
猛烈においしいんだが「どうしておいしいのか解からなかった」と佐藤マスター。味もさることながら、スタッフのテキパキとした動き、さらにはオーラのある店の雰囲気まで、FHという店の魅力に強く惹かれて、「ここならば」と働くことを決意。このときの店長が今のARMSのマスター。UNCHAIN FARMのマスターは佐藤さんの後輩に当たる。
4年半働いて、辞めたのが昨年'06年の10月末日。オーセンティックのオープンが11月18日……ってエッ!?たった18日で始められるモノなの?もちろん並行して準備は進めていたわけだが、それにしても尋常でない短期間であることに変わりはない。佐藤マスターが惹かれたという「スタッフのテキパキとした動き」と併せて考えるに、このファイヤーハウスというハンバーガーショップ、極めてプロフェッショナルな作り手の集団なのではないかと……って、FHに一度しか行ったことのない私が言うのも何ですが。本家に同じく赤レンガのビルに入っているのは単なる偶然か。
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